Appleから「Air Tag」という、紛失防止Tagが発表されました。
従来の紛失防止タグとの違いは、全世界のiPhoneを経由したネットワークが使える、という点!日本国内でのiPhone普及率を考えると、圧倒的に探しやすそうです。
ということは、GPS代わりに子供に持たせたら、通学や塾へ行かせるときにも役に立つのでは?ということで、実際に試してみました。
目次
AppleAirTagってどんなもの?
「AirTag」は、鍵やカバン、スマホなどにつけておき、紛失した場合にその場所を特定して探し出すことができる紛失防止タグです。
同様の紛失防止タグでは「Tile」などが数年前から発売されています。
紛失防止タグでは、自分から遠く離れた場所にタグが行ってしまった場合、たとえば近くに同じTileを使用している人がいるとそのアプリに連動して場所を特定することができる、という機能が搭載されています。
AirTagも、基本的には同じような機能なのですが、大きな違いはiPhoneのネットワークを使用できる、という点です。
「Tile」を使っている人はそんなに多くないかもしれませんが、iPhoneは世界中で使用されています。特に日本ではiPhoneのシェアが高いので、確実に探しやすいですよね。
AirTagの形は円形で直径3.2cmほどの大きさです。厚みが8mmあり、500円玉より少し大きいかな、というくらい。シンプルな形なので、別売りの、紐などがついた皮やシリコンのケースと一緒に使うことを想定されています。
iPhoneなどのAppleOSと連携して動作するため、残念ながらAndroid端末では使用できません。
子供用GPSってこんなもの
対して子供用GPSとはどんなものでしょう。
我が家では小学校1年生から3年生の現在まで、「みもりGPS」を使用しており、今回AirTagと比較するのもこちらです。
みもり GPS (旧モデル)子供の居場所がすぐ分かる 音声で危険をお知らせ ボタンで居場所を通知
我が家ではみもりを使っていますが、現在、子供用GPSにも多くの機種が発売されています。たとえばこちらの「みてねみまもりGPS」。
CMで話題!mixi「みてねみまもりGPS 第2世代」(ブルー)バッテリー2000mAh 誤差補正システム搭載 日本PTA全国協議会推薦商品 迷子防止の小型GPS ストラップ・充電ケーブル付き…
細かいところで違いはありますが、基本性能や料金形態は大体同じです。GPS端末代+月額使用料数百円を支払うことで、親のスマホアプリから子供の位置が把握でき、学校や駅、塾などの決まった場所に近づいたらメールなどでお知らせしてくれます。
キッズ携帯などとは異なり、通話やメールのやり取りなどの連絡をする機能はありません。
5~6センチ程度の正方形で厚みが1センチ強と、少しかさばる大きさです。
AirTag v.s. GPS
各項目で、AirTagとGPSを比較してみました。
価格(ランニングコスト)
価格面ではAirTagが圧勝。本体を購入したら年一回のボタン電池代くらいしかかかりません。
本体価格
AirTag:3,800円
みもりGPS:8,580円
ランニングコスト
AirTag:ボタン電池代(年1回程度)
みもりGPS:月額使用料:748円 +毎週の充電にかかる電気代
電池のもち
電池の持ちもAirTagの勝ちです。充電がいらないので、1年程度はランドセルに入れっぱなしでも大丈夫です。
AirTag:ボタン電池で1年ほどもちます。電池を交換して使用します。
みもりGPS:充電して5日程度もちます。同様のGPSでは2週間程度もつものも発売されています。
場所を把握する精度や使い勝手
実際に二つとも子供に持たせて使ってみました。AirTagは人通りの多さなどでも精度が変わりそうですので、あくまでもご参考までに。
AirTag:
現在位置の特定はある程度可能です。ただし、動いた経路や、一定地点に近づいたら知らせるなどの機能はなさそうです。また、人通りの少ない場所ではiPhoneが近くにないため、正確な位置を確認することができません。
みもりGPS:
現在位置や、こどもがどの経路を使用して学校や塾へ行ったかなどが2~3分間隔でわかります。(動いていない場合は情報を飛ばしません)
学校や塾付近に付いたら知らせる機能や、最近危険人物の情報があった場所を通った、などの情報なども、アプリ通知やメールで親に知らせる設定ができて安心です。
アプリをダウンロードしてIDを設定すれば、一人だけでなく両親や祖父母が場所を確認することもできます。
子供に持たせるならどちらが優れているか
というわけで、前項でそれぞれの性能を比較しましたが、AirTagとみもりGPSを「子供に持たせて場所を把握する」という目的で使用した場合、どちらがどのように優れているかを検証しました。
(もちろん、AirTagの目的とは異なった使い方である点は重々承知の上での比較です。)
AirTagの良い点、残念な点
良い点:
価格が抑えられる(本体を購入すればボタン電池の交換のみ)
充電の手間がないため、カバンなどに入れっぱなしにしておける
AirTagへ電話番号やメールアドレスなどの情報を入れておけるため、迷子札の役割にもなる
小さいので邪魔にならない
残念な点:
近くにiPhoneが無い場合に見つかりづらい。都心部や人通りが多ければ場所を把握しやすいが、人通りの少ない場所では分からない場合がある。
AirTag側から何かを通知することはできない。
Androidでは使用できない。
みもりGPSの良い点、残念な点
良い点:
GPSで場所を把握するため、人通りの少ない場所などでも動作する。
子供に持たせるために開発されたものなので、便利な機能が多い
・学校、塾、駅などの目的地付近で親へ通知が届く
・機種によっては、GPS端末側からボタンなどで親へ通知を送ることが可能(ボタンが押された、というお知らせ)
・アプリをダウンロードしてIDが分かれば、複数端末から場所を把握することが可能なため、両親、祖父母で使用することもできる。Android端末でも可。
残念な点:
月額料金がかかる。(月数百円程度)
こまめな充電が必要。(週1回~月2回程度)
端末自体が少し大きいため、ポケットなどに入れておくとかさばる。
子供の年齢や使用するシーンによって使い分けよう
AirTagと子供用GPSを比較した結果、どちらにもそれぞれ利点と欠点があることがわかりました。
AirTagはコストも低く気軽に使用できる反面、あくまでも「紛失防止Tag」であるため、子供用GPSと比べると機能面ではもう少し、という感じはあります。
小学校に入りたてや電車通学などで心配なため、より細かい機能が欲しい、という場合は「子供用GPS」を持たせるのが安心です。もちろん、スマホがiPhoneじゃないのでAirTagが使えない場合はこちら一択ですね。
ある程度子供が成長してきて、塾などにちゃんと到着しているかを知りたいが、たまに確認するくらいでOK!という感じであれば、AirTagの方がコストもかからず便利です。
もちろん、AirTagは子供に持たせるだけでなく、鍵やカバンにつけて「紛失防止タグ」としての使用もできる(むしろそちらがメイン)ので、子供用GPSを買うのに二の足を踏んでいる方は、AirTagで試してみるのもありだと思います。
学校に行くときだけでなく、お出かけの時に子供の鞄に入れておくと、いざというときに便利です。
子供の年齢や使用するシーンによって使い分けていこうと思います。
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